猫がどこかに行ってしまったと気づいたのは、お出かけの準備をしていた時のことでした。出かける前は猫がどこにいるか確認してからというのがわが家のルール。
いつものように猫たちを探しました。
しかし、1匹だけ見つかりません。家族全員で家中を探し始めました。
まずは猫が好きな場所をチェック。キャットタワーの上、窓辺の日向、ソファの裏、クローゼットの中……。どこを探しても見つかりません。
「もしかして外に出ちゃったのかな?」と焦りが募り始めました。玄関のドアや窓がちゃんと閉まっているかを確認しましたが、どうやら外に出た形跡はありません。
そこで、さらに家中をくまなく探し回ることにしました。キッチン、バスルーム、寝室、リビング……どこもかしこも猫の姿は見当たりません。
心配と不安が入り混じり、頭の中は「もしや、どこかで具合が悪くなっているのでは?」という不安がよぎりました。家中を探し回りながらも、心の中で祈るように「どこにいるんだ、出てきてくれ」と繰り返しました。
そして、ふと目に留まったのが部屋の片隅に積まれたぬいぐるみの山でした。
ぬいぐるみたちが無造作に積まれたその場所は、普段から手が届きにくく、あまり気にしていないところでした。まさかと思いながらも、念のためそのぬいぐるみの山をチェックすることにしました。
ぬいぐるみを見つめていると、なんとなく視線を感じました。
「まさか……?」と思いながら、もう少しぬいぐるみを動かしてみると、なんとそこにはわが家の猫がいました!
猫はぬいぐるみと同じ色合いで、まるでその一部かのように見えるのです。
ぬいぐるみの中でリラックスして寝ている姿は、なんとも言えない可愛さと同時に、「こんなところにいたのか!」という驚きでいっぱいでした。
猫は私が見つけたことに気づくと、ゆっくりと起き上がり、のんびりとした動作でストレッチを始めました。
まるで、「ああ、見つかっちゃったか」というような表情を浮かべながら。私は思わず笑ってしまい、その姿をスマホで撮影しました。その写真は、後で友達に見せたところ、大笑いされることとなりました。
ぬいぐるみと完全に同化してしまった猫は、まるでプロのカモフラージュの達人のようでした。探しても見つからなかったのも無理はありません。今後は、このぬいぐるみの山をチェックするのが日課になりそうです。
この出来事から、猫の好奇心とその隠れ場所を見つける能力には驚かされるばかりです。
そして、日常の中でふとした瞬間に起こる面白い出来事に、改めて猫との生活の楽しさを感じました。猫は私たちの予想を超えた場所でリラックスしていることが多く、その姿に気づいた時の驚きや喜びは、猫を飼っているからこその特権です。
今回のぬいぐるみ事件を通じて、猫が隠れている場所を見つける楽しさ、そして見つけた時の嬉しさを改めて実感しました。
猫がぬいぐるみに同化している姿を見つけた時の驚きと笑いは、きっと長い間忘れられない思い出になることでしょう。
これからも、猫との日常にはどんな面白い出来事が待っているのか、楽しみにしています。そして、家中を探し回るのも悪くないなと思い始めた今日この頃です。
猫が見つからない時は、ぜひぬいぐるみの山を探してみてください。思わぬ発見があるかもしれませんよ。
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